たぶんワクワクから始まってたはず。
めんどくさがりでだらしない自分にとって、食洗機とかロボット掃除機っていい感じに生活を豊かにしてくれるアイテムやと思ってた。

「食器洗いの手間が減る」「掃除の時間が短縮される」
何もしなくても快適な居住空間を維持できるっていう期待感を胸に、箱を開けて、ビニールを剥ぎ取り、セットする。
新しい生活が始まるような気がしてた… たぶん。

そう、最初のうちは楽しかったんよ。
今まで自分がやってたことを、家電が代わりに処理してくれてるのを眺めてるのはそれなりにいい気分だった。

家電様と私の上下関係

でも、次第にそのワクワクは薄れていった。
や、次第にどころじゃない。割と早かった。

たとえば、食洗機。

食器をセットするときに、重ならへんようにせんと洗い残しが出る。 結局、軽くすすいでから入れるようになった。

お箸をへんな入れ方してしまうと、網の目から箸が落ちて、それが食洗用噴水の回転を止めてしまう。 そうなると同じ場所にしか水が当たらん状態になって全然洗えてない。のちに気づいて、結局洗い直す。

ふと、思う。
「これ、自分で洗ったほうが早いんちゃうかな?」

使い終わったあとは湿気を飛ばすために扉を開けんと水気が残ったままになって自分で拭くことになる。
設置スペースはまぁまぁキッチンを占拠してて圧迫感がある。
あと、シンプルにうるせえぇぇぇ!!!

そのうち食洗機をつかう機会は減ってきて、ただの邪魔な箱になった。

ロボット掃除機も似たような感じ。

拭き掃除型のロボットを使ってるんやけど、稼働させる前に床を片付ける必要がある。 ロボット様のお仕事を邪魔しないようにお膳立てをしなければならない。(整理された家に迎えてあげられなくてごめんよ)

ロボット様に取り付けた雑巾を、せっせと人間が洗ってる。

ロボット様がヴィィィーンと悲しいモーター音を鳴らして何かにはさまっている姿を見るたび、心の中でつぶやく。

「これ、自分で拭いた方が早いんちゃうかな…」

本末転倒の便利さ

こうした体験を重ねていく中で、「何やってんねやろ」と思うことが増えた。

QOLを上げるためだなんだと便利さをもとめた。 自分が楽になるためにお迎えした自動化家電たち。
フタをあけてみたら、家電を使うための準備とかメンテナンスに気をくばって、そのたびに時間とか手間が取られてる。
ふと見ると、家電にわれわれの生活スペースが奪われてら。 食洗機が「手洗いした食器を乾かすためのカゴ」になってる。

便利を求めたはずが、不便を積み上げてしまっている気がしてしまう。

自分にあった「便利」って?

そうはいうても「便利さ」を完全に否定するつもりはないんよ。 むしろ、めっちゃ恩恵はうけてる。 今さら服を手洗いしなさいとか言われたら泣いちゃう。

ただ、自分にとってちょうどいい便利さとは何なのか?ってのは見直してもいいような気がしてるんですよ。

家電は自分に向けて作られてるものじゃない。 企業の人ができるだけ多くの人に使ってもらえるようにと架空の人物を想像してその人に向けて作ってる。 その謎の人物にとっての便利さと自分にとっての便利さはイコールではないかもしれないということ。

だからまずは、自分の生活スタイルとか自分の性分がどんなもんなんかって知るのは大事になるんやろうと思う。

そもそも自分の生活はそんな忙しいわけじゃないんよ。むしろヒマ人。
機械に任せたことで空いた時間をどう使いたいのか?
その答えをもってないと、ただ「ヒマが増えただけ」になってるんだわ。

もちろんそれを求めてる人にとってはそれでいいんやけども、自分の場合は日常の中に虚無時間を増やすことになってしまってる気がするんよな。 そんなもんテキトーにYouTube見て終わり。

案外、自分で食器を洗ってる時間が無になれて悪くなかったりもしてるんよな〜(とはいえ、めんどくさがりやから、気がむけばなんやけど…)

生活スタイルとの具体的な相性を確かめるには、めんどくさいけど購入前に「試す」機会があってもよかったなぁとも思う。 レンタルで一定期間使ってみることで、自分の生活に合うかどうかはだいたい確認できそう。(自分がアフィリエイトやってたら、ここでレンティオのバナーとか貼り付けたいところ。ちくしょう)

あとは「これだけやってくれれば十分」っていうシンプルさを求めた方が自分にはあってるなって思う。
機能性が高くて、アレンジできる選択肢が増えるほど良いモノって錯覚しがちやけど、自分はそんなにアレンジ上手じゃないのよ。使いこなせない。選択するの面倒なの。

自由を求めて「便利」を取り入れていった結果、不自由になってゆく…

家電に限らず、自分の身の丈というものを理解せずに、まわりから用意された何かに流されてると、知らぬ間に窮屈になっていってるかもしれへんですわな。


ぼん

とっちらかしながら生きていくのだ

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