8月26日に放送された【NHK music special 宇多田ヒカル完全版】の冒頭で、一問一答に答えていた宇多田さん。
「一つだけ魔法が使えるならどんな魔法が欲しいですか?」、
という質問に対して
「いつでも寝れる、そして寝たいと言う人を寝させてあげられる魔法」
と答えていた。
一見可愛らしい答えに会場はあたたかな笑い声がわいていたけど…
きっと彼女は寝れないことの辛さ、そして大切なひとが寝れないことの辛さを知っているんだろうなとも感じられて涙が出た。
わたしの母親がうつ病を患っていたとき、何日もずっとまともに眠れなくて、毎日毎日「おかあさん今日は眠れたな?」「明日は眠れるかな?」と心を寄せずにはいられなかった。
もし寝られる方法があるなら、なんとかして寝させてあげたかった。
だから母が自ら永遠の眠りについたときに、もちろんめちゃくちゃ悲しかったけれど「これで思う存分眠れるんだ」と思えてほっとした。
もしかしたら、宇多田ヒカルさんも同じ体験をしたのかもしれない。
「寝たいと言う人を寝させてあげられる魔法」
なんて優しい魔法なんだろう。
咄嗟にそんな魔法を思いつくなんて、どれほどの体験をしてきたんだろう。
1問1答の何気ない答えからも、
その後の視聴者からの人生相談への回答からも、
宇多田ヒカルさんの人間に対する深い眼差しが感じられた気がした。
とてもおすすめ!(NHKプラスで9月2日まで見られます)
今日は、母の命日。
11年前の今日も、雨の金曜日でした。
悲しみや後悔は無くならないけれど、母を思い出すたびに優しい気持ちになれる気がします。

メーカー勤務を経て、医学や身体への興味から大学に再入学。卒業後は10年間細胞診断業務に携わる。現在はヒューマンデザインのリーディングや、感性に寄り添うセッションを行う。また記憶や感性を呼び覚ますオーダーメードアートも制作する。




